カキは海の神秘のエネルギーをギュッと詰め込んだ、それはそれはデリケートで海の神様からの贈り物なのですよ。 昔から恵みの恩恵をいただくにはそれ相当の苦労があることを私たちは忘れがちですが、そして特に自然を相手の収穫はドラマがあります。 |
1.ここから始まるのです |
![]() 海と空の区別が付かない暗闇の中、ここから始まるのです。 まだ明けぬ、早朝の暗がりの海のこと、想像できますか、真っ暗なプールで泳ぐご自分を想像して下さい、怖いでしょ、そんな感じで出航です。 |
![]() 船首の向こうは暗闇の壁、その壁の向こうに何があるか緊迫の延長と収穫の賛美があります。例えサーチライトをこうこうと照らしても光は水の中にすぐさま吸い込まれ意味がありません、ただ船首と船尾のわずかな範囲を照らしそこに見えるは航行しているという航跡だけです。 |
2.カキ筏に到着・阿吽の呼吸ですね |
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3.フック掛け・広島湾の予感 |
![]() 本当に誰もしゃべらないのです、船長が独特のクレーンを操りクルーがいつの間にか筏に乗り移り竹で組まれた筏の上を平均台の体操のように華麗に移動していきます。 そこには海苔やコケで滑りやすいはずなのに… |
![]() その組まれた竹の筏の下には、長い時間かけて守り育てたカキたちの姿があります。 筏にくくりつけたワイヤーにカキ礁を作り広島湾の特有の良質な海の気候と水質の条件のなか丸々と恵みを殻の中に詰め込んだカキたちがその時をじっと待っています。 |
4.つり上げ・淡々と麗々と |
![]() 海中でじっとその時を待つカキたち、彼らを束ねていますワイヤーを特殊なフックに引っかけます。海中に下がっているカキたち、重いでしょうね、しかもワイヤー一本、手が大丈夫なのだろうかの不安もよそにその特殊なフックに集められます。 |
![]() 考えて下さい、大寒の時でしたその日は。あなたは水道の水をバケツに入れて何分手をそこに入れていられますか。 クルーたちはなんと延々2時間もこの作業を続けます。しかも浮力があるといっても食い込んできそうなワイヤーにぶら下がったカキたちを集めていきます。淡々と麗々と。 |
![]() その作業の中大きなネットを海中に下ろしなんなのか当初理解できませんでしたが、それはワイヤーからはずれてしまったカキたちが一つでも無駄にしないサポートだったのです。 |
5.ラインのカット・感激と感謝で… |
![]() 見事に束ねられたワイヤーに付いたカキたちは大切にゆっくりと的確に吊り上げられます。 船のバランスを考えながらゆっくりと的確に。今まで筏にいたクルー二人が今度は船倉にすでにいます、どうやったらこんな動きが可能なのか、分身の術の存在を認知したくなる想いで見ていました。 |
![]() カキたちが船の上に吊り上げられると風や波で左右に大きく揺れます。 そのリズムに合わせてワイヤーの一番下をカットします、するとカキたちは大きな音を立ててバラバラに船の上に落ちて行きます。すさまじい音と水しぶきを上げて… 外気温は零度ぐらいでしょう、とても寒い時でした。その中で作業は進められます。 きっと体感温度は…ずぶぬれの彼達は… |
![]() 私たちが温かいカキ鍋を食べられるのは、彼らの寒風の中の裏返しなのでしょうね、ありがとうございます。心より感謝の念を新たに持つべきでしょうね、ありがとうございます。 |
6.風景・情景・これを収穫と言うのでしょう |
![]() 東の空が夜の暗闇から深い紫に成る頃作業は後半へと進んでいきます。 空が白み始めた頃はもう船倉には山盛りのカキたちであふれ始めています。 この頃からでしょうか初めて、船長とクルーの会話が聞こえてきました。海風に飛ばされて内容は聞き取れませんが、かすかに笑みを感じた気がします、それは日の出を迎える前の暗闇から静寂と収穫の予感と安堵に似た光景でした。 |
![]() カモメが朝を告げに飛び始める頃、東の方角に温かいものを感じ始めました、この暖かさは・・・日の出です、日の光の凄さを一番感じ始める瞬間です。 |
![]() 頬に当たる日の光が乗り組んだ者たちや、船長やクルーに注ぎ、そしてカキたちに太陽のエッセンスを振りかけています。 |
7.帰港・揚々とした帰路 |
![]() 船倉にいっぱい積み込んだカキたちで心なしか船の引き波が大きくなったような気がします。 |
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![]() 船首は間違いなく港方面、よそのカキ筏を縫うように航行、仲間の船に挨拶を交わしながらの光景は温かいものですね、心が和みます、しかしここをあの暗闇で走っていたとは少し寒さが倍増してきますね。 |
![]() いきなり減速をして途中何度かカキ筏に着岸してカキの生長を確認していく彼らのまなざしは勝負にでた面持ちそのもの。 |
8.水洗い・カキたちがね |
![]() 収穫されたカキたちは船から水揚げされると丁寧に洗浄されます。 カキ殻に付いたコケを洗い流すと何層にも重なったカキ殻の色が顔を出してきます。 |
![]() よほど気持ちよかったのかカキたちがまるでアサリのようにパクパク口を開けては閉めて、何だかその光景は当たり前だけど新鮮でした。 |
9.カキ打ち・思いやり |
![]() いつだったかこんな話を聞いた事が有ります、いい職人は、いい音を出す、その音はその手の中に有る物への思いやり… |
![]() このリズミカルな音は喩えようが有りません、比喩の一つさえ見つからない自分がもどかしくも感じますが見つからないのです。 |
![]() 決して機械でなく人の手で大切に、本当に大切に殻から取り出すカキの身一つ一つを大切に傷つけず取り出すその巧みな業には驚きを隠せませんでした。 これを手当てと言うのでしょうか? |
10.カキフライ加工・これが手当なんですよ |
![]() 優しく一つ一つを取り出したカキ達はすぐにフライ用の衣に包まれていきます。 ここでも大切に大切に一つずつ、手当てしていきます、本当に大切に。 |
![]() 倉崎海産のカキの旨さはまさしくこの手当てでしょう。 大切に大切に一つずつ衣を着せていきます。 |
![]() そして待ちます、全国の皆さんのモトエ、皆さんの暖かい食卓の真ん中に倉崎のカキフライが並ぶのです。 |
11.母と娘・海の恵を私達がお届けします |
![]() 男は海で勝負をし、女は皆さんの元へこのカキをお届けするのが仕事。 船長は実は社長、クルーは長男と親友、母は専務で娘は長男の御嫁さん。阿吽の呼吸で無言のチームワーク、厳冬の海で勝負をしたカキの収穫と、手厚く大切に手当てした一粒のカキを送り出す、その間に有るのは信頼と想いそして自信。 |
![]() 『幸せをお届けしまーす、倉崎海産のカキですよー』 |
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